こんにちは!フリーランスWebデザイナーのマメです。

未経験からフリーランスになりたいけど実際どう?



実際に未経験からフリーランスになった人の話が聞きたい
今回は上記のようなご質問にお答えします。
自分がなっておいてアレですが、結論として正直未経験からフリーランスWebデザイナーはおすすめしないです。
未経験からフリーランスになって後悔はしていないものの、「コロナ禍さえなかったらまずは社員としてWebデザイナーのキャリアをスタートしたかった」と今でも少し思います。
今回はその実体験をもとに、「未経験からフリーランスWebデザイナーはおすすめしない理由」をご紹介していこうと思います。
デザインやコーディングの技術を向上させにくい
これは今でも大きな悩みです。
会社に属していれば先輩からフィードバックをもらえることがあると思いますが、フリーランスはそれがありません。
そのためデザインやコーディングの技術を向上させるためには、自分で気づいたり調べながら進めていく必要があるのです。
まず一番難しいのが「自分で気づくこと」。
新人デザイナーあるある「自分で作ったデザインに違和感はあるけど、どうすれば良くなるかわからない」。
私もフリーランスになりたての頃すごくよくありました。
世の中のおしゃれなデザインとは違うことはわかるのですが、自分のデザインをどう変えればおしゃれになるのかわからないのです。
また会社に属していれば仲間から入ってくるであろうWeb制作の最新情報も、自分で積極的に調べにいかないと手に入れることができません。
Web制作の常識は他の業界に比べて短いスパンで入れ替わり、あっという間に古くなっていたということも珍しくないです。
でも気づかず古い情報のままで仕事をしていたら、セキュリティ面で脆弱性をつかれて最悪お客様の情報を流出させてしまうことがあるかもしれない。
デザインやコーディングの技術を向上させにくいということは、自分が成長できないだけでなく、
結果お客様に迷惑をかけてしまうことにつながる恐ろしい面があるのです。
自分のやりたい分野に集中できない
私のような「ホームページ制作を全てひとりで担当します」のフリーランスは、当たり前ですが外注しない限り全てをひとりでやらなくてはいけません。
そうなると「進行管理」「デザイン」「コーディング」を全て自分でやるわけですが、それはつまり「デザインだけ」をやっている人の3分の1しかデザインに時間がかけられないということです。
全てを担当すれば全ての知識がつく。
それはそうなのですが、特に駆け出しフリーランスの場合、全てを担当しているからこそ全てが中途半端になる可能性があります。
それはつまり「強みがない」状態になるということ。
普通の会社の就職活動でも同じだと思いますが、「自分の強み」をしっかりアピールできない人は会社に選ばれません。
それと同じでフリーランスも「強み」がないとお客様に選ばれることがないのです。
お客様とのやり取りに思った以上の時間がかかる
Webに詳しくないお客様の場合、ホームページを作るにあたって説明しなくてはいけないことがたくさんあります。
たくさん質問もいただきます。
Webを全く知らない相手に説明することになる場合、自分の思う以上にそういったお客様とのやり取りの時間がかかると考えておいた方が良いでしょう。
特にフリーランス自身がコミュニケーションが苦手な人の場合、その時間は苦痛に感じられるかもしれません。
「この時間はデザインをしたかったのに、思ったより作業時間が短くなってしまった…」
そういうことがよく起こります。
困ったときも全て自分の責任で解決するしかない
考えたくないですが、お客様と揉めてしまったときでもフリーランスは全て自分の責任で解決するしかありません。
「そんなのたまにでしょ」と思う人もいるかもしれませんが、駆け出しフリーランスは結構な割合でお客様と揉めます。
理由はお客様の報酬未払いが多いようです。
そんなときも自分で全て交渉して解決していくしかありません。
顧問弁護士についてもらうということも可能ですが、駆け出しフリーランスの場合、金銭的にそれは現実的ではないと思います。
ただ最近は国でフリーランスを守る方針が進んでいて、無料で弁護士さんに相談できる「フリーランス・トラブル110番」という国のサービスもあります。
どのように自分で交渉するべきなのかわからないとき、どうするのが法的に正しいのかわからないとき、フリーランスはそういったサービスを積極的に活用するのがおすすめです。
ですが「フリーランス・トラブル110番」も直接フリーランスの代理人になったり、相手方と直接交渉することはできません。
弁護士さんの助言をいただけますが、最終的には自分で解決しなくてはいけないことは肝に念じておくと良いでしょう。
休みの日でも常に気が休まらない
これはフリーランス5年目の私でもそうなのですが、平日仕事が終わっても、休みの日も仕事のことが頭から完全に離れることはありません。
フリーランスの多くは自宅で仕事をすると思いますが、それはつまり「通勤」などの時間もないため気持ちを「プライベート→仕事」に切り替えるタイミングがないということになります。
それだけならまだ良いのですが、フリーランスは「全てを自分でやらなくてはいけない」プレッシャーから仕事のことが頭から離れないことが多いです。
「あの仕事いつまでだっけ…」「明日連絡してみるけど納得してくれるかな」「ちゃんと納期までに全部終わるかな」
そんなことが常に頭にあります。
急に収入がなくなる不安が常にある
定期的に仕事を依頼してくれるお客様ができた!これで安心!
…そんなことはありません。
特に中小企業の場合、1年後に業績が大きく変わることは珍しくありません。
またそれ以上によくあるのが会社の方針転換で「もっと安いフリーランスに依頼しよう」ということになること。
(実際私も一度経験しています)
そのため定期的に依頼をくれるお客様がいたとしても、常に「いつ切られるかわからない」不安がついてまわります。
まとめ
実体験から感じる「未経験からフリーランスWebデザイナーはおすすめしない理由」についてご紹介しました。
- デザインやコーディングの技術を向上させにくい
- 自分のやりたい分野に集中できない
- お客様とのやり取りに思った以上の時間がかかる
- 困ったときも全て自分の責任で解決するしかない
- 急に収入がなくなる不安が常にある
長々と「おすすめしない理由」を説明してきましたが、それでも私は今もフリーランスWebデザイナーを続けています。
それはなぜかというと、今の生活を総合的に考えたときにある程度満足しているからです。
上記で説明してきた「おすすめしない理由」も、ひとつずつ対策して解決していけば良いという考え方もできます。
もちろん社員からWebデザイナーのキャリアを始めるのが一番確実で、将来自分が成長できている可能性も高いです。
それでもどうしてもフリーランスではなくてはならない理由があるなら、私のように現実が厳しいことを覚悟の上で挑戦するのもアリかもしれません。